庄村米穀店
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古い栽培の歴史を持ちながら経済作物として認知されなくなり、
統計調査の対象からも除外されたのがアワ・キビ・ヒエなど。

瑞穂の国と呼ばれた日本ですが、実際に山間地の食を支えたのは
これらの雑穀で、奥美濃地方では昭和30年代まで、栃の実と共に
大切な糧食(カテ食:増量食材)として多く利用されてきました。

食生活の中からまもなく消える影の主役「雑穀・栃の実」を、
せめて最後に表舞台へと考え、自らも畑を耕し
在来種子と食文化の継承に取り組んでいます。

 

当店では雑穀を自然食・健康食ではなく、生命を継いた伝統食材と考えています。

 

 
 


在来雑穀と雑穀食文化の継承のため、価格を改訂させていただきました。

 地域のタカラモノである在来品種を次世代に伝えるためには、生産者・精白業者・販売者・消費者のサイクルを、それぞれの地域で円滑に回転させることが大切です。

 雑穀ブームの渦中にあっても、当店は輸入品を扱う予定はなく、当店で栽培したもの・地元および近県で契約したものだけを提供しています。

大きな商売は目指さず、今まで通り地道に、受け継がれてきた品種と精白方法・口承等を次の世代に伝えたいと思っていますが、現実は問題山積です。

 すべてが機械化されたコメと異なり、雑穀類はほとんどが手作業の積み重ねです。
私自身も平成10年より栽培の実践を行っていますが、労働対価の悪い仕事であることを実感しています。

 精白の依頼先も激減しています。

雑穀本来の美味しさを引き出すためには、精米機ではなく精麦機が必要ですが、飼料業界で使用するウン千万のものや、雑穀立県をすすめる生産地のウン億円もする設備と異なり、私達が必要とする設備は昭和20年代に作られたものです。

一年のうちで2週間ほど使うため、年間を通じて200ボルトの動力用電源を契約する必要があり、精白加工代では年間の電気代も充当できないと言う理由で、地元でも2軒が世代交代を機会に廃業・設備廃業となりました。

 たかが雑穀と思われる方もあろうかと存じますが、まっとうな品種と文化をできる限り永く伝えるために必要な価格改定とご了承ください。

安価な商品をご希望の方はそれに対応した検索のHPが存在します。

2006.1.20改正

 

■ 田舎穀屋のひとりごと ■   平成23年梅雨期


これが最後か、朝鮮ビエの製粉

 しばらく欠品となっていました「朝鮮ビエ粉」、ようやく製品となりました。
昨年秋に収穫・天日干しと脱穀を終えたところで時間切れ。

梅雨の晴れ間を利用して、還流式精米機で鬼皮(外皮)を取り、屋外に設置した業務用シンクを利用して、表面の泥や砂粒を分ける。
昔からイナゲまたはユナゲと呼ばれる方法で、砂金採りみたいなもんです。

泥は水に溶けて流れる、砂粒は水より重いため沈む、それに比べ、朝鮮ビエの粒は水より重いため沈む、たったそれだけの単純な原理です。 ン?
簡単な作業とお思いでしょうが、これがイヤ・イヤ・イヤ・・・・高度な技術。今どきこれができるのは、余程の田舎人間だけです。

 洗い終わったら天日干し。梅雨の真っ最中に一連の作業ができたのは、正に穀物の神様からのプレゼントか。感謝。

カリカリに干しあがったらようやく製粉機の出番。粉になっていよいよ完成!は、まだまだ。篩い機で未製粉の粒などを除去して、いよいよ完成!まだ早い。
すぐに袋詰めしたいところですが、この時期の製粉は熱を持ちやすいため解熱剤を・・・使いません。

冷蔵室で一定温度まで下げてようやくパック作業。という工程です。


 ところで、なぜ朝鮮ビエは洗わなければいけないか。
この雑穀が山間地の救荒作物として重用されたのは敗戦後の数年間。私はまだ現世のモノではありませんでしたが、昭和期のなかで最も食料不足の時代だったようです。
場所を選ばずどこでも育つ。手間をかければコメ・アワ・ヒエ・サツマイモの収穫前に食べることができる。

ただし、この穀物はある時期になるとわずかな風雨で、一斉に倒れるのです。しかも方向はバラバラ、地面にべったり。当然のように泥や砂が穂にこびりつく。
それでも、とにかく食べられれば良い。たとえ砂をジャリと噛もうが、鬼皮の粉で喉がイガイガしようが。


 今は何につけてもクレイマー、クレイマーの時代。
朝鮮ビエを商品として世に出すための困難さは、他の雑穀類の比では有りません。


 過去に、朝鮮ビエで地域おこしを考えた農業者団体などから、このような依頼の申し入れを受けたことがあります。
 行政の音頭取りで総力をあげて朝鮮ビエを栽培し、収穫・乾燥まではできたが、その後が何ともならない。この後の作業を委託できないか。
別の地域では、同じく朝鮮ビエを地域特産品として商品化を図り、試作品もできた。ところが、いざ栽培してみると手間ばかりかかって、とてもやってられない。
庄村さん・・代わりに作ってウチへ送って。 エェェ・・・!(言葉には出しませんが)


 朝鮮ビエは山間地の常民の生命をつないだ貴重な穀物。
ただし、育てることだけは簡単ですが、その後の作業はたいへん厄介な穀物です。
私自信も今後、商品用に朝鮮ビエを栽培する予定はありません。これが最後の朝鮮ビエの製粉になるのかなあ・・・と思いながらの作業でした。

 

 

 

今までのひとりごと 2/1/



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